日本医療の明日を考える

医療保険の課題と問題点

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医療業界の現状

看護師として働いて10年経ちました。年々患者が増え仕事が忙しくなっているのに看護師が増えず、そのため同僚がどんどん退職していき病院全体の環境が悪くなっています。どうすれば医療業界の人材不足が解消され、労働環境が良くなるのか考えてみました。当サイトへのお問い合わせはこちらまでお願い致します。

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破綻寸前である日本の医療保険

破綻寸前である日本の医療保険

医療保険の崩壊

日本では、国民すべてが必要な医療を医療保険で受ける事が出来ます。これを「国民皆保険」と言います。「国民皆保険」とは国民すべてが何らかの医療保険制度(政府管掌保険・組合管掌保険・各種共済組合・船員保険・国民健康保険)に加入し、病気や怪我した時に医療給付が得られる制度で、1961年(昭和33年)に健康保険事業として始まりました。しかし、いまこの医療保険の収支バランスが崩れ、「国民皆保険」の制度が破綻の危機に直面しています。医療保険における「収入」は国民が納めている保険料と患者の窓口負担で、「支出」とは国が負担している医療にかかる費用です。現在は、今までの貯蓄を切り崩すことでまかなっていますが、今後「収入」が減り「支出」が増えればいずれ医療保険制度が維持出来なくなります。

収支のバランスがとれない理由

「支出」に当たる医療費が増え続けている原因は2つあります。1つは高齢者の増加です。現在医療費の55.4%が65歳以上の支出というデータがあります。もう1つは医療技術の高度化による医療行為の単価の値上がりです。いままで使用していたX線撮影は1回1000円程度ですが、MRIの撮影になると1回で14000円かかります。このような値上がりの影響で支出が増えているのですが、MRIなどの高度な医療を受けられる事によって国民の健康が大きく変わるのも確かです。

保険収入が減少する原因

医療費にあたる「支出」が増える理由が2つあるのと同じく、保険料にあたる「収入」が減少している理由も2つあります。それは、経済低成長と労働人口の減少です。「国民皆保険」が成立し健康保険事業が始まった1961年(昭和33年)当時は、日本は経済的にも成長を続け、雇用も安定していました。また、労働者人口も多いため保険料も充分に確保する事が出来たので、高齢者の分も若い世代が補っていく制度に整えられました。1973年には、70歳以上は医療費が無料になる老人医療費無料化の制度を制定し、高齢者の自己負担がなくなりました。しかし、1990年代にバブルが崩壊し、日本が経済的に低成長になると雇用も不安定になりました。そのため、労働者人口も減り保険料収入も減少しました。その後、1983年(昭和53年)には「老人保健法」、2000年(平成12年)には「後期高齢者医療制度」を施行し、75歳以上の高齢者の医療負担が1割に変更されました。そして現在は少子化が続き高齢化社会が進み、高齢者の分も若い世代が補っていく制度に綻びが見え始めています。

日本医療の現状と問題点

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