日本医療の明日を考える

医療機関の休廃業による課題と問題点とは

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医療業界の現状

看護師として働いて10年経ちました。年々患者が増え仕事が忙しくなっているのに看護師が増えず、そのため同僚がどんどん退職していき病院全体の環境が悪くなっています。どうすれば医療業界の人材不足が解消され、労働環境が良くなるのか考えてみました。当サイトへのお問い合わせはこちらまでお願い致します。

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相次ぐ医療機関の休廃業

相次ぐ医療機関の休廃業

深刻な医療機関の休廃業

2005年から2014年の10年間に病院や診療所、歯科医院などの倒産は計368件ありました(帝国データバンク調べ)。病院の倒産は、2009年の52件が一番多く、その後減少傾向になり、2014年には29件になりました。医療機関の倒産件数が減少した理由には、2009年に中小企業の資金繰りを支援する「中小企業円滑法(モラトリアム法)」が施行され、その後「中小企業円滑法」が廃止された後も別の支援策の継続による影響が大きいと言われています。しかし、実際は倒産する医療機関は少なくなっていますが、倒産にはカウントされない休廃業や解散は急増しています。

医療機関が休廃業する理由

倒産ではなく、休廃業や解散などで事業の継続が困難な医療機関の数は、1年以内に再開する可能性がある休止を含めると、2007年は121件でしたが、2011年には2倍以上の263件、2014年には347件に増えています。こうした休廃業や解散をした医療機関はすべての地域で増えており、特に四国では5.3倍にもなっています。
休廃業や解散の理由は、収入の減収、放漫経営などがあります。収入の減少は、患者数の減少のほか、2002年以降診療報酬が立て続けに引き下げられたのも大きな原因です。また、都市部では診療所や歯科医院などの一極集中による競争が激しく、地方では慢性的な医師不足が原因と言われています。しかし、2014年に休廃業した医療機関347件のうち230件の代表者の年齢が70歳代で、次に56件が60歳代でした。医療経営に対して二の足を踏む理事長の肉親が多く、医療法人の後継者難や事業継承がうまくいかないため、医療機関の休廃業や解散が増えているケースもあります。今後、地域ごとの医療提供体制や国の財政健全化などの改革が行われるので、これからは地域住民や医療現場で働く人に支持される病院作りが、医療機関存続の重要な鍵になります。

介護事業者の休廃業も増加

医療機関の休廃業の増加も深刻な問題ですが、在宅介護サービスやデイサービスなど老人福祉事業の倒産も増えています。2000年に介護保険制度がスタートしてから、2013年は46件、2014年には45件と2年連続で最悪の水準になりました。介護事業者の休廃業や解散も2005年の13件から2011年には43件と3倍以上になり、2014年には130件とさらに増加しました。この10年間で休廃業や解散をした428件のほとんどが、初期投資が少ない在宅介護サービスを提供する企業でした。2015年に介護報酬が9年ぶりに引き下げられたため、今後も倒産に追い込まれたり事業継続が難しくなる事業者が増え続けると考えられます。

日本医療の現状と問題点

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